常識!? 食事用ナプキンの使い方や知っておくべきテーブルマナーと心得
かしこまったお店で食事をする際に気になるのがテーブルマナーではないでしょうか。特に、テーブルナプキンの使い方については、勘違いしがちなことも多いものです。
そこで今回は、食事用ナプキンの使い方や、マナーなどについてご紹介します。
高級店でのテーブルマナーだけでなく、ファミレスや大衆的なお店での紙ナプキンの使い方や見落としがちなマナー違反などもご紹介します。ぜひ最後まで読んでみてください。
1.食事用のナプキンについて
1-1.ナプキンについて
中世ヨーロッパでは、もともとテーブルクロスで手や服の汚れを取ってから食事していました。しかし、テーブルクロスは皆で共有するもので、使いにくいことから、個人でテーブルナプキンを用意するようになったと言われています。
1-2.ナプキンの種類
食事用ナプキンは、布ナプキン・紙ナプキン(ペーパーナプキン)などが一般的です。高級レストランで使われる布ナプキンは、ディナーナプキンと呼ばれることもあります。ファミレスや大衆レストランでは紙ナプキンがテーブルに置いてあったり、カウンターやレジの隣に置かれていて、自分で数枚持って行くようなところも多いでしょう。
1-3.ナプキンの必要性
ナプキンは、服に食事の汚れが付くのを防いだり、飲食の際に手や口元のちょっとした汚れを拭くのに使います。また、飾りナプキンやカラフルなナプキンは、食卓を華やかにする効果もあり、おもてなしとしての意味合いもあるのです。
2.食事用ナプキン・使い方について
食事用ナプキンは、種類や店によって使い方やマナーが異なりますのでそれぞれご紹介します。
2-1.ナプキンの主な使い方
2-1-1.布ナプキン
高級なレストランや結婚式などで使われるものです。食事中はひざの上に置いておき、口元や指を拭くときにも使います。着席してすぐにナプキンをひざに置くのは、料理をせかしているように見えてしまうのでNGです。飲み物のオーダーが終わったころか、同じテーブル内の主賓や上司が置いてから、ひざの上に置きましょう。もし、ナプキンを置くタイミングがつかめなかった場合は、頃合いを見つつ、食事が来る前にはひざの上に置くようにしてください。
2-1-2.紙ナプキン
紙ナプキンは、主にファミリーレストラン・大衆レストラン・チェーンのカフェなどのラフなお店で使うことがほとんどなので、これといった使い方の決まりはありません。布ナプキンと同じく、口や手を拭くのがメインとなります。グラスの水滴やちょっとしたテーブルの汚れを拭いてもOKです。
2-2.マナーについて
2-2-1.布ナプキン
布ナプキンは、小さなマナーがいくつかあります。覚えておきましょう。
- 少しずらして二つ折りにし、輪を手前にしてひざの上に置く(三角に折ったり、折らずに置いてもマナー違反にはならない)
- 口元を拭くときは、ナプキンの裏面を使う
- グラスに付いた汚れは指でふき取り、指をナプキンで拭く
- 中座するときはイスの上に置く(テーブルの上には置かない)
- 常に汚れた面が見えないようにする
- 食事後、端をずらして軽くたたむか少しクシャっとしたまま置いて帰る(きちんとたたむとマナー違反となる)
2-2-2.紙ナプキン
上記のとおり大衆的な店で使われる紙ナプキンには、マナーというマナーはありません。食事相手や従業員・周りの方に不快感を与えたり迷惑がかからなければ大丈夫です。以下のような行為は控えたほうがよいでしょう。
- 必要以上に大量に使う
- 鼻をかむ
- お皿の上に置くなど、食器をゴミ箱替わりにする
- 子供がおもちゃ替わりにする
2-3.知っておくべきこと・やってはいけないこと
ナプキンには、汚れを防いだり拭いたりする以外にも、意思表示としての意味もあります。たとえば、食事後にたたまずにテーブルに置いておくことで「たたむのも忘れるくらいおいしかった」という意味があるのです。使用済みだということも分かりやすくなります。逆に、きちんとたたむと「もうこの店には来ない」という意思表示にもなってしまうのです。また、手持ちのハンカチやティッシュは使わないのがマナーとされています。「この店のものは汚くて使えない」という意思表示になってしまうのです。原則、お店から提供されたナプキンを使いましょう。
2-4.注意点
ナプキンを首からかけるスタイルを見たことがあるかもしれませんが、あれは子供限定の使い方です。首からかけることが要される場合は、きちんとエプロンとして提供されるか、首にかけるように店側から言われます。布ナプキンをエプロン替わりにするのは避けましょう。
3.食事用ナプキンに関するよくある質問
食事のマナーやナプキンの使い方についてよくある質問をまとめました
Q.食事中にナプキンを落としてしまったら?
A.自分で拾わず、手をあげてウェイターを呼びましょう。ナプキンは口を拭くものなので、床に落ちたものを再利用してはいけません(不衛生なうえ、相手にも不快感を与えてしまう)。同様に、フォークやナイフ・パンなど、ものを落とした場合もウェイターを呼んでください。よかれと思って自分で拾う方もいますが「客に拾わせる店・気の利かないウェイター」という烙印(らくいん)を押してしまうことになるのでNG行為です。
Q.テーブルクロスを汚してしまったら、ナプキンで拭いてもOK?
A.テーブルクロスはテーブルに汚れが付くのを防ぐためのものなので、汚れは放置して大丈夫です。気になればウェイターを呼んで専用のクロスで拭いてもらいましょう。
Q.テーブルマナーが覚えられず不安なのですが
A.食事の相手に事前に伝えておきましょう。また、着席したときにウェイターに「こういうお店は不慣れなので失礼をしたらすみません」と言っておくと、細かにサポートしてくれます。分からないことがあったら、食事相手やウェイターに聞いても大丈夫です。あれこれ考えるとかえって固くなってしまうので、食事を楽しむことと相手に不快感を与えないように心がけていれば大丈夫でしょう。
Q.布ナプキンを持って帰っていいと聞いたのですが
A.ラフなパーティーなどでは、カラーナプキンや柄のかわいいナプキンなど、贈呈用や記念品として用意されたものなら、持ち帰ってもいい場合があります。ただし、その場合は必ずアナウンスがありますので、何も言われていないときは持ち帰らないようにしましょう。
Q.ファミレスの紙ナプキンの正しい捨て方は?
A.布ナプキンと違い明確なマナーがない紙ナプキンですが、口元を拭くものなので皿の上に置いたりコップに入れたりするのはやめましょう。使った紙ナプキンをまとめてから、きれいな紙ナプキンでつつみ、店員がきれいな面を持てるようにする方法もあります
まとめ
食事用ナプキンの使い方やマナーなどについてご紹介しました。テーブルマナーやお作法は難しく思われがちですが、それぞれの意味合いや相手への配慮を前提に考えれば案外簡単なものです。また、どうしたらいいか分からないときはあわてずにウェイターに助けを求めましょう。高級な店ほど緊張してしまうものですが、逆に、高級な店ほどウェイターの質も高くなるため、丁寧かつスマートに対応してくれるはずです。ただし、食事用のナプキンはお店に対してのメッセージにもなるため、最低限のマナーは覚えておくとよいでしょう。