店舗のコンセプトやイメージ作りをする際の注意点とは?

飲食店は、いろいろな職種の店舗の中で最も入れ替わりが激しいものです。
開店したと思ったらすぐに閉店する店舗も珍しくありません。
その一方で長年営業し続けているところもあります。
このふたつの違いは店のコンセプトやイメージ作りにあるのです。
そこで今回は、成功する店舗に共通するコンセプトやイメージ作りについてご紹介しましょう。
飲食店を成功させるためには、何も奇抜な内装や過剰なサービスは必要ありません。
需要と供給がマッチするようにコンセプトを考えていけばよいのです。
これから飲食店をオープンさせたい方はぜひこの記事を読んでみてください。

  1. 飲食店を成功させるコンセプトやイメージとは?
  2. コンセプトやイメージどおりの店を作る方法
  3. おわりに

1.飲食店を成功させるコンセプトやイメージとは?

始めに、飲食店を成功させるための店舗イメージやコンセプトの考え方をご紹介しましょう。
飲食店は数が多いので、「目立ったもの勝ち」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、目立てばよいというわけではないのです。

1-1.コンセプトとはどんなもの?

コンセプトとは、よく耳にする言葉ですがその意味を正確に知っている方は少ないと思います。
コンセプトを直訳すると「概念」になりますが、店舗のコンセプトというと「提供する商品や、ターゲット層」を指すことが一般的です。
飲食店と一口にいっても、たくさんの種類があります。
たとえば、手っ取り早く空腹を満たすためのファーストフード。
飲み物や軽食と一緒に会話をする場所を提供するカフェ。
おいしい料理とお酒を提供する居酒屋などです。
それぞれが違ったコンセプトを持っていますね。
このコンセプトをお店のオープン前から具体的に考えられば、お店は成功しやすいです。
逆に、コンセプトが定まっていないと、店舗をオープンしても客層が定まりません。
一例をあげてみましょう。
軽食と飲み物をメインに提供するお店をオープンさせた場合、顧客になりやすいのが20代~40代くらいの女性です。
しかし、メニューが昆布茶や日本酒、フライドポテトだったらどうでしょうか?
客層と提供するものがちぐはぐな感じがします。
これは極端な例ですが、コンセプトをはっきりさせないとこのようなことになりやすいのです。

1-2.イメージは付加価値である

飲食店は提供するものに幅があります。
一度の来店で千円以内に収まるところもあれば、1人当たり万単位かかるところもあるでしょう。
その値段を払っても来店したい、と顧客に思わせるのがイメージの力です。
たとえば、フランス料理のフルコースを提供する店なのに、丈夫で実用一辺倒なテーブルといすで、プラスチックの食器に料理が盛られてきたらどうでしょう?
顧客は二度と来ることはないと思います。
逆に、生ビールと焼き鳥をクラシックが流れる店内でウエイターにうやうやしく提供されても落ちつきません。
このように、イメージとコンセプトも合致していることが大切です。
たとえ近所にライバル店があったとしても、イメージがよりコンセプトに合っていれば競争に勝つことも難しくありません。

2.コンセプトやイメージどおりの店を作る方法

では、コンセプトをしっかりと定めたら、そのとおりの店舗を作るにはどうしたらよいのでしょうか?
この項では、内装や調度、テーブルウエア類の選び方をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。

2-1.内装の作り方

内装とは、壁や天井、テーブルやいすの配置など店全体のイメージを決定するものです。
カフェ風、居酒屋風など、ある程度テンプレートが決まっている部分もありますので、業者とよく相談をしましょう。
また、メインの客層が入りやすく使いやすい内装にすることも大切です。
メインの客層が40代以降と高めなのに店内が暗く、段差も多ければリピーターは着きにくいでしょう。
また、飲食物とともに場所の提供がコンセプトになるカフェの内装が落ちつかない色合いならば、顧客もあつまりにくいのです。
飲食店はライバルが多いのですので、つい目立った方がよいと思いがちになる方もいるでしょう。
しかし、内装はオーソドックスな方がよい場合が多いのです。

2-2.調度の選び方

飲食店の調度とは、テーブルといすです。どのようなテーブルといすを選ぶかによって店のイメージは大きく変わるでしょう。
短時間で空腹を満たすのが目的のファーストフードの場合は、汚れが拭き取りやすいようにプラスチックや合板などのテーブルやいすの方が適しています。
また、1人でも多くの顧客が利用できるように、テーブル席よりカウンター席をたくさん作った方がよいでしょう。
一方、カフェや時間をかけて食事を楽しむような店舗は、長時間座っても疲れないような設計のいすやテーブルが適しています。
また、客単価が高い店であるほど顧客が長時間利用することを想定していれば、儲けが出やすいでしょう。

2-3.テーブルウエアの選び方

テーブルウエアとは、コースターやランチョンマット、おしぼりなど使い捨てのカトラリー一般を指します。
これは、店舗の個性を思いきりだしても構いません。
たとえば、ファーストフードのランチョンマットは紙製で、広告が全面に打ちだされています。
商品はランチョンマットの上に置かれて提供され、利用客はそれを見ながら食事をすることになるでしょう。
また、コースターはコップの水滴がテーブルに落ちないようにするという実用的な目的以上に、コレクターズアイテムとしても人気が出る可能性があります。
このようなテーブルウエアは使い捨てが基本です。
それゆえに、安価でオリジナルの商品が作成できるでしょう。
また、オリジナルのテーブルウエアの製造を引き受けてくれる業者も少なくありません。
中には、インターネットでデザインの発注を受けて作成してくれるとこともあります。
飲食店をオープンするときは、とにかく忙しいものです。
テーブルウエアの打ち合わせに使える時間がどうしても確保できないという場合も、インターネットで注文できれば安心でしょう。
また、テーブルウエアをインパクトのあるものにできれば、ほかの店舗との差別化に役立ちます。
たとえば、店の名前を覚えてもらえなかった方でも、「あのテーブルウエアの店」で覚えてもらえることもあるでしょう。
つまり、宣伝効果も期待できます。ですから、力を入れて作成しましょう。

3.おわりに

いかがでしたか?今回は、飲食店をオープンさせる際のコンセプトとイメージの作り方についてご紹介しました。
飲食店は、比較的オーナーの個性が出やすいです。
それでも、おおよそのカテゴリーに合わせたテンプレートはあるでしょう。
それを取り入れつつ小物で個性を出せば、同業他社が多数あっても「あのお店」と名前を覚えてもらいやすくなります。
飲食店なのだから、味で勝負と思う方もいるかもしれません。
しかし、日本は飲食店のレベルが高く、普通においしいというだけでは残念ながら印象に残りにくいのです。
ですから、料理のレベルもさることながらテーブルウエアなどで個性を出していきましょう。
どこにでもあるようなコーヒーでも、添えられているテーブルウエアが個性的ならば、人の印象に残りやすいです。
さらに、同業他社との差別化も測りやすいでしょう。
また、ファミリー向けの店舗をオープンする場合は子どもに喜ばれるような店にすると、リピーターが得られやすいです。