飲食店で原価率を下げるポイントとは?どこに工夫すればいいの?


飲食店の売り上げをアップさせるには集客率を上げるのと同時に、原価率を下げることが大切といわれています。しかし、ただ単に原価率を下げればもうかるというわけでもありません。

そこで、今回は原価率を下げるコツをご紹介しましょう。飲食店の経営マニュアルには、「原価率は30%まで」と書いてあると思います。しかし、それをまに受けると失敗することが多いのです。では、どうすればよいのでしょうか? 飲食店のオーナーの方はぜひこの記事を読んで参考にしてくださいね。

  1. 飲食店の経費の目安は?
  2. 原価率をむやみに下げるデメリットは?
  3. 原価率を効果的に下げるには?

1.飲食店の経費の目安は?

飲食店を経営するには、いろいろな経費がかかります。家賃や光熱費、従業員を雇っているならば人件費も必要です。飲食店の経営マニュアルなどを見ると、経費の内訳は家賃が10%以下、人件費は27%前後、さらに食材の原価は30%前後にするように書いてあるでしょう。経費が高くなればいくら売り上げが上がっても利益は薄くなります。
また、経費は「固定費」と「変動費」の2種類に分けられるのです。固定費は家賃や調理器具のリース料など、毎月必ず決まった額が出ていく経費のこと。それに対して変動費は努力や工夫しだいで下げられる金額です。

ただし、光熱費や人件費を努力で下げることは難しいでしょう。電気やガスを使わなければ店は経営できませんし、人件費を抑えれば従業員の質が落ちていきます。そこで、「何とかして原価率を下げよう」ということになるのです。しかし、やみくもに原価率を下げてもうまくいきません。それはいったいなぜでしょうか? それを次の項でご紹介します。

飲食店の経費はやみくもに切り詰めればいいというわけではないんですね。
はい。切り詰めても営業に支障がないものでなければなりません。

2.原価率をむやみに下げるデメリットは?

食材の値段には大きな幅があります。季節によって値段が大きく変わるものもあるでしょう。特に野菜や魚は旬以外の時期は値段が高めです。同じ食材でも国産か外国産かで値段が変わってくるものも多いでしょう。現在、消費者は食の安全や味にとても敏感です。だからこそ、「国産有機野菜」などが付加価値を持っています。

また、チェーン店と個人の店では仕入れの規模が違うのです。チェーン店はいくつもの店舗で使う食材を一括して仕入れ、店同士で食材の調整ができます。ですから、食材のロスも少なくて済みますし、いろいろなメニューを安価で提供できるところも多いのです。

一方、個人商店では、食材が余ればそのままロスになります。しかし、それを見越して安い商品ばかり仕入れては、今度は安全性と味が下がってしまうでしょう。「ただ安価で食事ができればよい」という店ならば、顧客も食材の産地や味にそれほどこだわりません。しかし、それ以外の店なら、やみくもに原価率を下げてしまうと「あそこの店は値段の割にはおいしくない」と評判が立つだけです。

原価率を下げる場合はよく考えて行うことが大切なんですね。
はい。安ければいいというわけではありません。

3.原価率を効果的に下げるには?

では、原価率を下げつつ料理の質を落とさないようにするにはどうしたらよいのでしょうか? この項では、その方法の一例をご紹介します。

3-1.3割にこだわりすぎる必要はない

食材の原価率3割というのは、あくまでも目安です。ですから、そこにこだわりすぎる必要はありません。メニューの中には原価率4割、5割のものを加えてもよいのです。その一方で、原価率1割、2割のものも作っておきます。それを組み合わせて販売すればトータルで原価率を下げられるでしょう。原価率が高い品はどうしても薄利多売で売りたくなります。

しかし、ボリュームが少ない料理は貧相に見えるのです。では、原価率の高い料理と低い料理を組み合わせてセット販売すればどうでしょうか? 品数が多いと豪華に見えますね。このようにメニューの組み合わせにも工夫すれば、原価率は下げられるのです。

3-2.特定のメニューにしか使えない食材は仕入れない

食材は、いろいろなメニューに使えるものだけを仕入れましょう。特定のメニューにしか使えない食材があると、そのメニューがなければすべてロスになります。季節によって料理に使う素材を変える工夫もしましょう。たとえば、サラダに使うレタスは冬場に値上がりします。ですから、グリーンサラダを大根サラダに変えるだけでも、原価率は下がるでしょう。

また、レタスなどは彩にも大活躍しますがカイワレ大根などでも代用できるかもしれません。このように代用メニューもいくつか考えておくと、原価率を下げやすいでしょう。

3-3.食材はできる限り使いつくす

たとえば、魚は丸ごと1匹仕入れるといろいろ使えます。身は顧客に料理として提供しましょう。残ったあらは出しを取るのに使えます。さらに、「あら煮」というメニューにもできるでしょう。これは安く提供できるので、居酒屋では人気が高いメニューなのです。さらに、ナスやキュウリなど日持ちしない野菜が余った場合は、漬物にする方法もあります。

今は、「浅漬けの元」などが販売されていますので、ぬか床がなくてもそこそこの味の漬物が提供できるでしょう。さらに、野菜の皮などはきんぴらやかきあげにすれば、まかないになります。こうして食材を無駄なく使いきれば、ゴミの量も減っていくのです。

3-4.食材は仕入れすぎない

飲食店を経営していれば、「どのようなときに顧客がたくさん来店するのか」が分かってきます。また、売れ筋のメニューなども決まってくるでしょう。そうなったら食材はあえて少なめに発注するのです。「人気メニューが売り切れる」ことより、「食材が余る」方が経営にとってマイナスになります。

食材には消費期限がありますが、やはり新鮮なものの方が味はよいのです。ですから、食材は「ちょっと予想外に顧客がたくさん来店したら、売り切れるメニューが出る」くらいの仕入れでちょうどよいでしょう。「それで評判が悪くなったらどうするのだ」と思う方もいるかもしれません。しかし、予想外に顧客が来店する日、というのは年に何回もないのです。

もし、お目当てのメニューが売りきれて顧客ががっかりしたら、サービス券などを渡してリピートしてもらいましょう。そうすれば、新たな顧客獲得につながることもあります。

3-5.B級品をうまく使おう

ちょっと形が悪かったり小さかったりする食材は、B級品として安価で売られています。そのような食材はメインにはなりませんが、サイドメニューとしては十分使えるでしょう。たとえば、小さい魚は丸ごとから揚げにしたりしましょう。形の悪い野菜も切って料理してしまえば分かりません。メニューを増やしたいけれど原価率がと悩んでいる方は、B級品を積極的に利用してみてください。

原価率を下げる方法はたくさんあるんですね。
はい。店の種類によって最適な方法が違うので、よく考えて選びましょう。

おわりに

今回は飲食店における原価率の下げ方についてご紹介しました。今は、全国にチェーン店が進出し、個人の飲食店は厳しい時代です。しかし、工夫しだいでは料理の質を落とさずに原価率を下げられるでしょう。原価率だけでなくほかの変動費や固定費にも目を向けて、できるだけ安く済ませられるようにすることも大切です。特に、人を雇う場合は、お店の忙しい時間帯を把握して求人を出しましょう。小さい子どもがいる主婦など、「平日の昼間だけ短時間働きたい」という方は意外と多いのです。

また、まかないなどをつけてあげると、学生の応募が増えることもあります。さらに、仕入れ先にも「お得意様」を作っておくと、いろいろと融通をきかせてもらいやすくなるでしょう。


コースター制作のマスプロック