コップに水滴がつく仕組みとは? 防ぐにはどうしたらいいの?
暑い夏に氷入りの飲み物を飲もうと思ったら、コップに水滴がびっしりついてテーブルをぬらしてしまった。
そんな経験がある方は多いでしょう。
紙類などを広げて作業をしていると気になりますよね。
そこで、今回はコップに水滴がつく仕組みをご紹介しましょう。
仕組みが分かれば、防ぐ方法も分かります。
また、吸水性の高いコースター素材についてもご紹介しましょう。
このようなコースターを使えば、水滴でコースターがコップにくっついて取れないということもありません。
会社などで飲み物を出す機会が多い方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
1.コップに水滴がつく理由は?
冷たい飲み物を入れたコップの表面に水滴がつく理由は、結露と同じ仕組みです。
コップの中に冷たい飲み物をそそぐと、周囲の空気が冷やされます。
皆さんもご存じのように、空気には水分が含まれているのです。
そして、空気は暖かいほどたくさんの水分を含められます。
夏が高温多湿になりがちなのは、空気が熱せられてたくさんの水分を含めるようになるからなのですね。
ですから、空気が冷やされると水分を含んでいられなくなります。
つまり、コップにつく水滴は空気に含まれている水分なのです。
極端に乾燥している場所や、冬場は冷たい飲み物をコップに入れても水滴はつきにくいでしょう。
また、ガラスのコップに水滴がつきやすいのは、熱伝導のせいです。
ガラスは熱伝導がよいので、陶器などに比べると早く冷たくなります。
そのため、水滴もつきやすいのです。
また、冷たい飲み物はガラスのコップに入れられることが多いため、水滴がつきやすいというイメージが強いということもあるでしょう。
ちなみに、断熱加工したコップには、水滴が一切つきません。
オフィスなどで仕事をしながら飲み物を飲みたいという場合は、断熱加工をしたコップを使いましょう。
2.コップに水滴がつかないようにするには?
しかし、来客に飲み物を出す場合、断熱加工をした金属製のグラスは使いにくいでしょう。
かといって、夏の盛りに熱い飲み物を出すのもはばかられます。
その場合は、コップに氷と飲み物をそそいで、しばらく待ちましょう。
そうすれば、ガラスの表面の温度も上がってくるため水滴がつきにくくなります。
さらに、冷蔵庫で冷やしてある飲み物ならば、無理に氷を入れる必要もないでしょう。
氷が入っていなければ、冷房が効いた室内ではそれほど水滴がつかないはずです。
また、逆に温かいお茶を入れた茶わんに茶たくがくっついてしまう、という現象がありますね。
あれは、茶わんのいとじりの中にたまった暖かい空気が茶たくでふたをされることにより、真空状態になってしまうからなのです。
ですから、茶たくと茶わんがぴったりと密着しないタイプにしましょう。
茶たくに細かい溝やでこぼこがついているものは、密着しにくいので茶たくがくっつきにくいです。
3.吸水性が高いコースター素材は?
コップに水滴がつくと、テーブルがぬれてしまうのも困りものです。
会議中なども飲み物があればうれしいですが、テーブルがぬれると資料などにも影響が出るかもしれません。
それを防ぐためにはコースターを使いましょう。
しかし、コースターにも吸水性の高いものと低いものがあります。
この項では、吸水性の高いコースター差材をご紹介しましょう。
3-1.ポリウレタン
超吸水コースターなどの商品名で、売られていることが多い素材です。
たっぷり水を吸いこんでも、ギュッと絞れば水切れも抜群。
気温が高く湿気の多い場所で冷たい飲み物を提供するならば、このコースターを使ってみるとよいでしょう。
また、大きなコップでたっぷり冷たい飲み物を飲みたい、という場合も便利です。
3-2.珪藻土(けいそうど)
珪藻土(けいそうど)とは、もともと外壁に使われていた自然素材です。
この珪藻土(けいそうど)を高温で焼いてセラミック状態にしたコースターは、吸水性が抜群。
形も豊富なので、カジュアルなものからオシャレなものまでさまざまです。
また、陶器の一種ですからお手入れも簡単。
ただし、水を含んだコースターは十分に乾燥させましょう。
湿気の多い場所に置いておくと、吸水性が落ちてしまいます。
3-3.紙製のコースターは使い捨て感覚で
紙製のコースターは安価なので、飲食店でもよく使われていますね。
また、印刷が容易にできるので、会社がPRをかねてオリジナルのコースターを作るケースもあるのです。
紙製のコースターも種類を選べば、高い吸水性が期待できるでしょう。
特に、和紙は繊維が細かすぎないので、吸水性に優れています。
ただし、紙製のコースターは一度ぬれると使い物になりません。
ですから、冷たい飲み物を提供するときは、使い捨てるつもりで使ってください。
4.コースターのお手入れの方法は?
コースターのお手入れは意外と忘れられがちです。
しかし、飲食物を載せて提供するものですから、できるだけ清潔を心がけたいもの。
この項では、コースターを上手にお手入れする方法をご紹介します。
4-1.布のコースターは洗う
布製のコースターは定期的に洗濯しましょう。
手洗いでもいいですし、洗濯ネットに入れて洗濯機で洗ってもよいです。
フェルトはウールですから、オシャレ着洗い用の洗剤を使いましょう。
布製のコースターはぬれたままで放置しておくと、カビがはえます。
布のカビは色によっては目立ちにくいので、注意してください。
また、果汁100%のジュースをこぼすとあっという間にシミになってしまうでしょう。
ジュースをこぼした場合は、すぐに洗いましょう。
4-2.木のコースターは拭く
木製のコースターは、水につけすぎるとカビがはえます。
基本はからぶき、汚れがついている場合は固く絞った布で拭きましょう。
その後、完全に乾かしてからしまってください。
乾かし方がたりないと、カビがはえたり水がシミになったりします。
4-3.コルク製のコースターも使い捨てと考える
コルク製のコースターもオシャレで人気がありますね。
軽くて安価なので、飲食店でも重宝されているでしょう。
コルク製のコースターも水洗いできますが、何度も水洗いしていると、だんだんと組織がぼろぼろになってきます。
こうなったら寿命と考えましょう。
5.おわりに
いかがでしたか?
今回は、コップに水滴がつく仕組みや吸水性の高いコースターの素材についてご説明しました。
まとめると
- コップに冷たい飲み物を入れると、周りの空気が冷やされて水滴がつく。
- 断熱加工されたコップを使えば、水滴はつかない。
- ポリウレタンや珪藻土(けいそうど)製のコースターは吸水性が高い。
ということです。
コップに水滴がついて困るという方は、ぜひポリウレタンや珪藻土(けいそうど)素材のコースターを使ってみましょう。
また、お客様に冷たい飲み物を出すときは、おしぼりを添えるととっさのときに役立ちます。
さらに、同じ紙製でもつるつるした加工がされているものよりも、ごわごわした紙の方が吸水性は高いです。
テラス席がある飲食店で、夏に冷たい飲み物を提供する場合は、コースターの紙質にもこだわってみましょう。
吸水性の高い紙を使えば、会議のときに飲み物の出前を頼まれたときにも便利。
ほかの素材を使うよりも低コストで済むのも魅力です。